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厨子(ずし)の種類は5つ!現代の役割や仏壇との3つの違いを解説

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厨子は、御本尊などを安置する仏具です。昔と現在では、その役割に違いがあります。この記事では、厨子の種類5つを紹介するとともに、仏壇との違いなどを解説。厨子について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

厨子の起源と当初の役割

仏像のイメージ

厨子(ずし)とは、仏像や経典、亡くなった方の位牌を置く仏具のことを指します。大切な仏像を崇めるものとして、きれいな場所を用意するために作られました。ここでは古くからある厨子がどんなものなのか、以下の2点について解説していきます。

  • 厨子の歴史は飛鳥時代から
  • 昔の厨子の役割

家になんとなくある厨子の歴史や昔の使われ方に興味がある方は、以下を参考にしてみてください。

厨子の歴史は飛鳥時代から

厨子の歴史は、飛鳥時代に始まったとされています。厨子の一番古いものは、法隆寺にある「玉虫厨子」です。柱や入り口の部分に玉虫の羽が用いられていることから、この名前が付けられました。

現在その羽根は失われています。推古天皇の愛用品であったとされており、1951年には国宝に指定されました。人々に崇拝された大切な仏像を保管する場所として利用されていたようです。

歴史的な厨子には、当時の建築様式が使われていました。玉虫厨子は漆喰を塗った黒い木造で、瓦で作った屋根には唐草模様の透かしが入れられています。そこからも当時の様子が見て取れるでしょう。

昔の厨子の役割

当初の厨子は、中国において食べ物や書物をしまっておくための棚として使われていました。厨房に設置されていた棚だったため、「厨」の文字が使われているのです。インテリアとしても見劣りしないよう、徐々に装飾をされていきました。

厨子は貴族社会でも用いられ、インテリアとして使われています。しかし仏教が伝わってくるとともに、徐々に仏像を納めて室内で安置するものに変わっていったのです。昔と現在では厨子の役割が違うことを覚えておきましょう。

現代の厨子が担う3つの役割

厨子の役割

前述したとおり、昔と比較すると現在の厨子は違った使われ方をされています。現在の代表的な役割は、以下の3つです。

  • 大切なものを保護する
  • 亡くなった人と会える場所
  • 供養して心の拠りどころにする

使いみちを知れば、正しい使い方ができます。家で所有している厨子をどう使うのかが分からない方は、以下を参考にしてみてください。

1.大切なものを保護する

厨子は、大切なものを保管するために使われます。大切なものとは、例えば以下のものです。

  • 仏像
  • 仏画
  • 経典
  • 仏舎利
  • 位牌

これらを入れて、外部からのダメージを防ぎます。特に木造の仏像や仏画、位牌は外部から刺激を受け続けていると、時間の経過とともに劣化してしまうのです。厨子はホコリや汚れ、直射日光からも守ってくれるため、大切なものを保存するのに適しています。

仏具をホコリまみれにすることは、ご先祖様に対して失礼に値する行為なのです。外的なダメージから守れる厨子に保管するようにしましょう。

2.亡くなった人と会える場所

厨子を設置することで、亡くなった人と会える場所が作れます。厨子は仏像や位牌を設置できる場所であり、厨子に入れることでその場が神聖な空間に生まれ変わるでしょう。小さな仏壇代わりにも使えるため、供養する場所として利用できるのです。

厨子に入れた位牌に手を合わせる場合は、故人の好物をお供えしておくと日々の感謝も一緒に伝えられます。どこかでいつも見守ってくれているご先祖様と心を通わせる場所として、厨子を利用することもあるのです。

3.供養して心の拠りどころにする

厨子は、供養をして心の拠りどころにすることもできます。仏像や位牌を納めるのはもちろん、自分の思いがこもった大切なものを入れて祈る使い方も可能です。毎朝手を合わせる行為は心にやすらぎを与えるとされており、これは昔から続く日本の良き伝統ともいえます。

現代ではライフスタイルの変化により、毎日お墓参りに行くことは難しいでしょう。そこで自宅に厨子を設置し、ご先祖様がこの世に戻るとされる正月やお盆、命日に手を合わせると、お墓参りに行ったときと同じ効果を発揮するのです。

現在の厨子は、忙しい現代人に寄り添った役割を持っているといえます。

厨子の種類は5つ

厨子の種類

古くからある厨子の種類は、以下の5つです。

  • 丸みを帯びている一般的な「丸厨子」
  • 屋根を持つ「木瓜形厨子」
  • 屋根に特徴がある「帽額厨子」
  • 前後に扉が付いている「両面厨子」
  • 携帯できるサイズの「印籠厨子」

一見どれも同じように見えますが、実はそれぞれに違った特徴があります。自分の持っている厨子がどのような種類に該当するのかが気になる方は、以下を参考にしてみてください。

1.丸みを帯びている一般的な「丸厨子」

屋根が丸みを帯びている厨子は、「丸厨子(まるずし)」といいます。厨子の中でもオーソドックスなタイプです。家庭においてある厨子は、木製で漆塗りのものが一般的で、中には赤の漆塗りが施されているタイプもあります。

扉には金色の金具細工が施されており、高級感があるのが特徴です。扉を開けると、中が金箔でコーティングされているものもあるため、安い仏壇を購入するくらいならば高級感を求めて丸厨子を選ぶのがおすすめといえます。

2.屋根を持つ「木瓜形厨子」

特徴的な屋根を持っているのが「木瓜形厨子(もっこうがたずし)」です。丸厨子と似ていて間違えられやすいですが、屋根の形に違いがあります。木瓜形厨子は、ほかの厨子と比較すると、横広がりな形をした屋根が付いてることが特徴です。

木瓜型厨子の屋根は、反り屋根式と呼ばれる柔らかい曲線を帯びており、和の仏具らしい雰囲気が漂っています。装飾も付いているため、かなり高級感がある厨子といえるでしょう。

木瓜形厨子は、ほかの厨子よりも大きく作られているためか少し値が張ります。購入する場合は、予算を多めに確保しておいたほうがいいでしょう。

3.屋根に特徴がある「帽額厨子」

「帽額厨子(もこうずし)」も屋根に特徴がある厨子として有名です。帽額厨子は、軒下の部分に広い屋根があります。木瓜形厨子と名前が似ていますが、装飾の場所に違いがあるため間違えないようにしましょう。

帽額厨子は、比較的リーズナブルな種類です。ネット上ではあまり出回っていないため、手に入れたい場合は仏具店などに問い合わせるのがおすすめです。

4.前後に扉が付いている「両面厨子」

前後に扉が付いているタイプを「両面厨子(りょうめんずし)」と呼びます。両面厨子として有名なものは「黒柿の厨子」です。中には焦げ茶色の両面厨子も存在します。

扉が前後についている理由は、棚として使われていたからです。仏像や位牌などの保存用として作られたものではないため、作りが簡単であることも特徴として挙げられます。両面厨子は珍しいデザインとされており、市場にはあまり出回っていません。

5.携帯できるサイズの「印籠厨子」

携帯できるサイズのものは「印籠厨子(いんろうずし)」といいます。印籠とは、薬などを入れるために作られた容器のことで、かなり小さく持ち運べるサイズに改良されたタイプです。

扉を開けるとご本尊が既に彫られているタイプもあり、新たにものを入れることはできません。現存している印籠厨子の中には、平安時代につくられたものもあるそうです。

現在厨子はさまざまなサイズのものが売られているため、購入時はどのくらいのサイズが必要かをあらかじめ考えておく必要があります。

厨子と仏壇の3つの違い

厨子と仏壇の違い

厨子と仏壇は一見同じように見えますが、実は明確な違いが3つあります。

  • 宗派による違い
  • 用途による違い
  • 設置できる数の違い

それぞれの違いについて詳しく解説していきます。自分の持っているものが厨子なのか仏壇なのか見分けが付かない方や、自分で違いを見極められるようになりたい方は、以下の解説を参考にしてください。

1.宗派による違い

厨子と仏壇の違いの1つ目は、宗派による違いです。厨子が付いている厨子型仏壇は、本来日蓮正宗だけで使われているものでした。日蓮正宗は、ほかの日蓮宗と比較すると厳しい宗派だったそうです。

この日蓮正宗は、ご本尊を重要視する教義に基づいて厨子型仏壇を取り入れました。後に創価学会でも、似たような作りの厨子型仏壇が使われるようになります。

対して仏壇は、ほとんどの宗派で使われてきました。現在では宗派によって厨子や仏壇を使い分けることがなくなりましたが、違いがあることは覚えておいたほうがいいでしょう。

2.用途による違い

厨子と仏壇には、用途による違いもあります。前述のとおり、厨子は棚として使われてきました。そのため、必ずしも仏様を納める必要はありません。

対して仏壇は、仏様を収める場所とされています。理由は「家の中にあるお寺=仏壇」と考えられているためです。いつでもご先祖様や故人のお参りができるように設置されます。

仏壇には仏様以外を入れられないため、自分が持っている大切なものを納めたいのであれば、厨子を選ぶのが正しいのです。

3.設置できる数の違い

厨子と仏壇は、設置できる数にも違いがあります。厨子は大切なものを納める棚であるため、家にいくつあっても問題はありません。大切な人の形見やお守りなど、劣化させたくないものの数だけ増やせます。

対して仏壇は、仏様を祀るものです。ご先祖様と対話をする場所としての役割を担っています。そのため、家に複数設置することができません。

それぞれ設置できる数に違いがあるため、間違えないようにしましょう。

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まとめ

厨子の種類まとめイメージ

厨子は、飛鳥時代から日本に伝わるものです。飛鳥時代に作られたもので有名なのは「玉虫厨子」といわれています。日本に伝わる前の中国では棚として使われましたが、次第に現代のように大切なものを入れるものとして浸透しました。

現代の厨子は、仏像や仏画などの大切なものを保護するため、あるいはご先祖様や亡くなった人との交流や心の拠りどころとして使われています。厨子には5つの種類があるため、サイズの違いなどをしっかりと考慮した上で購入しましょう。

厨子と仏壇は一見似ていますが、宗派や用途、設置できる数に違いがあります。間違えて購入してしまわないように注意しましょう。もしも今所有している厨子を売りたい場合は、永寿堂にぜひお持ちください。

仏具は厨子以外にも種類があります。気になる方は、以下の記事も参考にしてみてください。

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