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法衣の色における階級メインイメージ

お坊さんの法衣の色からわかる階級とは?袈裟はどんなもの?

お寺や葬儀で着用しているお坊さんの袈裟。
その色や形は、宗派や僧侶の立場によってさまざまです。
見た目に特徴があり、気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、お坊さんの袈裟の色と階級の関係について解説していきます。

お坊さんの法衣「袈裟」とは?

お坊さんが着用する法衣「袈裟」は、単なる衣服ではなく、仏教徒としての象徴であり、深い意味を持っています。

仏教徒の証

袈裟を着用することは、仏教徒であることを示す重要な意味を持ちます。
古くは、袈裟を着用することで、仏教徒を一目で識別できたといわれています。
袈裟は、出家者としての身分を明確にし、日常の世俗的な生活から離れて、修行に専念する意思を示しています。

執着を手放す象徴

袈裟には、「執着しない」という仏の教えが込められています。
かつての袈裟は、使い古した布を縫い合わせて作られていました。
粗末な布を用いることで、物質的なものに執着せず、精神的な修行に励むことを表していたのです。
これにより、僧侶は日常の贅沢や快適さから解放され、より高い精神的な目標に向かって努力することが求められます。

色と素材

袈裟の色は、宗派や僧侶の階級によって異なりますが、多くは「壊色(えしき)」と呼ばれる、少し濁った色合いです。
これは、派手な装飾を避け、内面的な修行に重きを置くことを表しています。

また、素材もさまざまで、伝統的には綿や麻が使われることが多いですが、時にはシルクなどの高価な素材も使用されます。
色や素材によって、その僧侶の立場や役割、そして宗派の教えが反映されるのです。

法衣を着用する僧侶

法衣の色と階級はどんな関係がある?

真言宗では、袈裟の色によって僧侶の階級がわかります。
それぞれの色の意味合いと、それに対応する階級について見ていきましょう。

緋色(赤色)は大僧正

緋色の袈裟は、真言宗において最高の階級である「大僧正」が着用します。
大僧正は、宗派の教義を深く学び、厳しい修行を重ねた僧侶に与えられる称号です。
宗派の指導者としての役割を担い、多くの僧侶を導く存在です。

紫色は僧正

紫色の袈裟は、「僧正」と呼ばれる階級の僧侶が着用します。
僧正は、大僧正に次ぐ高い階級であり、長年の経験と修行を重ねた僧侶に与えられます。
住職として寺院を率いるといった、重要な役割を担います。

緑色(萌黄色)は僧都

緑色の袈裟は、「僧都」と呼ばれる階級の僧侶が着用します。
僧都は、僧侶としての資格を取得し、修行を重ねた僧侶に与えられる階級です。
寺院や宗派において、重要な役割を担うことが多いです。

水色(浅葱色)は律師

水色の袈裟は、「律師」と呼ばれる階級の僧侶が着用します。
律師は、仏教の戒律を深く学び、修行を重ねた僧侶に与えられる称号です。
戒律の専門家として、僧侶の指導にあたる役割を担います。

茶色は階級に関係なく着用可能

真言宗では、茶色の袈裟は、階級に関係なく着用できます。
茶色の袈裟は、比較的多く見かけることから、僧侶の普段着としても着用されることが多いです。

黒色は修行僧または得度式

黒色の袈裟は、主に修行僧や得度式を迎える人に授けられます。
真言宗では、黒色の袈裟は、数ある階級の中では最下位にあたります。

宗派によっても色は異なる

それぞれの僧侶の階級によって決められている袈裟の色ですが、宗派によって色のルールは異なります。
例えば、日蓮宗では、水色の法衣を着用する僧侶は「講師」と呼ばれています。

階級の違いイメージ

まとめ

お坊さんの袈裟の色と階級は、宗派によって異なりますが、それぞれの色の意味合いには、仏教の教えや僧侶の立場を表す深い意味が込められています。
袈裟の色や形に注目することで、仏教の世界への理解を深め、お坊さんの役割や立場についてより深く知れます。

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