法衣とは「ほうい」や「ほうえ」と読み、僧尼の衣服を総称したものです。不要となった法衣が、その種類によっては高額査定となるケースも多々あります。
そこで本記事では、法衣の種類や起源、色による階級の違い、買取に関する情報を詳しく解説します。
法衣とは「僧尼が着用する衣服の総称」
僧尼が袈裟とその下に着用する衣類の総称である「法衣」は、「ほうえ」や「ほうい」と読みます。ただし、場合によっては袈裟の下に着用するもののみを指して、法衣と呼ぶケースもあります。
法衣の概要について把握できたところで、ここでは法衣についてさらに理解を深めるためにも、「起源」や「色」に関して詳しく解説します。
起源は戒律に定められた「三衣」
法衣とは、もともと戒律に定められた「三衣」を指す言葉でした。三衣とは、主に次に示す3種類の衣を指します。
- 僧伽梨(そうぎゃり):九條~二十五條までの袈裟のことで、大衣ともいう
- 鬱多羅僧(うったらそう):七條衣のことで、上衣ともいう
- 安陀会(あんだえ):五条衣のことで、中衣ともいう
しかし、仏教がインドや中国、日本などに普及するにつれ、法衣は僧尼が着用する衣装の総称として変化したのです。
法衣は色で階級が異なる
法衣は、どの宗派においても僧侶の階級を色で表しています。つまり、法衣の色を見れば、僧侶の階級を判断できるのです。
宗派に関わらず緋色が最高位であり、ほかの階級については宗派によって色が異なります。ちなみに、法衣には正装用と略装用の2種類がありますが、階級によって色分けされているのは正装用です。略装用は黒一色しかありません。
法衣における2つの種類
色によって階級が異なる法衣は、大きく以下の2種類に分けられます。
- 正装用
- 略装用
法衣の色によって僧侶の階級を判断できるものの、すべての法衣が色分けされているわけではありません。法衣にも種類があり、用途がそれぞれ異なるのです。ここでは、種類ごとの特徴について理解するためにも、2つの種類を詳しく見ていきましょう。
1.正装用
正装用の法衣は、法事や葬儀などで着用するものです。一般的には「素絹(そけん)」や「衣(ころも)」と呼ばれます。
手が覆われるほど袖が大きく広がり、袖部分のひだが多いのが正装用の特徴です。基本的に形はどれも同じで、宗派による違いはほとんどありません。ただし、僧侶の階級によって色分けされているため、色合いのバリエーションはさまざまです。
2.略装用
略装用の法衣は、僧侶が普段着として着用するものです。「改良衣(かいりょうえ)」や「道服(どうふく)」など、宗派によってさまざまな呼び名があります。
着物と同じようなタイプが多いものの、形が宗派によって異なるのが特徴です。近年では、洋服のようなスタイルに仕立てられている種類もあります。
略装用は普段着として着用されるため、色のバリエーションは黒のみです。また、階級による色分けもされません。
法衣の買取に関する3つの基本情報
法衣の買取に関する基本情報として、次の3つが挙げられます。
- 買取価格の相場
- 買取の方法
- 袈裟や仏具との同時買取
法衣の買取にあたっては、いくつかおさえておくべきポイントがあります。ポイントを知らないばかりに、相場よりも安い価格で売却してしまったというケースも少なくありません。ここでは、基本情報ごとの詳しい内容についてみていきましょう。
1.買取価格の相場
法衣の買取価格は「数千円から数万円以上」と幅広いです。ただし、着物と同様に状態や買取業者によって買取価格が異なるため、統一された相場がありません。
そのため、有名なブランドであれば10万円以上の買取価格がつく場合もあります。しかしながらポリエステルなどの素材で作られたものは安価になりやすく、喪服などの需要の低い法衣も同様です。
法衣は、依頼する業者によっても買取価格が異なります。できる限り高い価格で売却するためにも、いくつかの業者に査定依頼するとよいでしょう。
2.買取の方法
買取方法には、大きく分けて以下の3つがあります。
- 店頭買取
- 宅配買取
- 出張買取
店頭買取とは、店舗に持ち込んで買い取ってもらう方法のことです。その場で査定や価格交渉ができ、代金もすぐに受け取れます。
宅配買取は、買取希望の法衣を買取業者に送る方法です。「送料無料」や「送付キットの無料配布」といったように、業者ごとにさまざまなサービスを展開しています。
出張買取は、査定士が直接自宅を訪問して査定する方法です。買い取ってもらいたいものが多く、持ち運びが難しい場合には出張買取をおすすめします。
3.袈裟や仏具との同時買取りがおすすめ
法衣単体での買取は、数千円からと高価買取にはならない場合もあります。しかし、自宅にある袈裟や仏具とセットにすることで、思わぬ高価買取になるケースも少なくありません。
法衣や仏具、掛け軸、絵画などを同時に買い取ってもらうことで、数十万といった値がつく可能性もあります。法衣の買取を検討する際は、自宅に眠るほかの骨董品についても確認してみてください。
法衣の買取なら「永寿堂」へ!
法衣を買い取ってほしいと考えている方は、「永寿堂」にぜひご依頼ください。永寿堂には独自の販売ルートがあり、専門知識や経験、データをもとに適正な価格で買い取ります。出張買取にも対応しているため、持ち込むことが難しい場合も安心です。
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まとめ
法衣とは僧尼が着用する衣服の総称で、戒律に定められた「三衣」がその呼び名に変化したものです。法衣には「正装用」と「略装用」の2種類があり、正装用は階級ごとに色分けされています。
法衣も仏具や袈裟と同じように買い取ってもらえますが、法衣単体では高額買取にならない可能性もあるでしょう。そのため法衣だけではなく、自宅にある袈裟や仏具などと同時に買い取ってもらうことをおすすめします。
もしも法衣の価値判断が難しく、それでも高価買取を目指すのならば専門の買取業者に相談してみてください。弊社「永寿堂」では、法衣の査定や買取も積極的に実施しています。法衣の処分でお困りの場合は、ぜひご相談ください。